はじめに
中国のここ数年のIT業界は国を挙げての莫大な投資額とEC、電子決済、無人コンビニなどの普及による発展は目覚ましいものとなっています。それに伴い、一般市民の生活は大きな変化を遂げました。
そこで、今回は中国に来て「生活に慣れてきたので中国のアプリを使いたい!」または、「中国で駐在員が使っている便利なアプリを知りたい!」と考えている日本人の方に向けて中国(特に上海)で生活するなら知っておきたい中国系アプリを紹介していきます。
生活に欠かせない6つのジャンルから、中国人のユーザーが多く、評価も高く、利用頻度が高そうなアプリを選抜しました。
紹介するジャンル
アプリの紹介
交通系
≪ 地図アプリ ≫
バス、自動車、地下鉄、自転車、徒歩などあらゆる交通手段でも検索可能
目的地までの移動時間や移動距離、渋滞情報などが検索可能
目的地周辺のレストランや施設などの周辺情報を検索する機能がある
高德地图
- 中国で一番多くインストールされている地図アプリ
- バス乗車の案内が便利
- 交通ガイドの性能が高い
百度地图
- 中国最大の検索サイト〔百度〕の地図アプリ
- 周辺のレストランや施設などの情報量が多い
- ストリートビューが鮮明
≪地下鉄アプリ≫
路線図
目的地の最寄り駅までの地下鉄ルート、乗り換え、かかる時間が検索可能
乗車金額が検索可能
上海地铁通
- 日本語の表記がある
花生地铁
- 地下鉄専用の無料WI-Fiが使用できる
METORO大都会
- 電子決済で地下鉄を利用することができる
≪ シェアリング自転車 ≫
利用の前に1度デポジット(押金)が必要
パスポートと自身の写真を送り本人申請が必要
小黄车(ofo)オフォ
- デポジットが99元
- 1時間/0.5元
- 自転車が脆く、メンテナンスが行き届いていない自転車が多い
摩拜克 (mobike) モバイク
- デポジットが299元
- 1時間/1元
- 日本にも進出
≪ タクシー配車 ≫
アプリ内で乗車前のタクシーの位置、乗車タクシーのナンバーが分かる
タクシーを配車する前に現在地と目的地を自分で入力することができる
アプリ内で自分の位置を配車タクシーは認識することができる
支払いは電子決済のみ
滴滴出行 ディーディー
- タクシー(出租车)、高級車(专车)、一般車(快车)、代行(驾车)などの車種を選択することができる
飲食系
≪ デリバリーアプリ ≫
値段、評価、商品画像があり確かな情報掲載
リアルタイムで発送状況やドライバーの現在地など商品の流通を見ることが可能
ドライバーの電話番号や名前、所属運送会社などの詳細情報も掲載
饿了么 ウーラマ
- ユーザーが最も多い
- 配達時間に厳守
美团外卖
- 〔大众点评〕の評価も反映されているので評価の信憑性が高い
≪ 飲食店検索アプリ ≫
周辺の飲食店やサービスやレジャー施設などの店舗検索
店舗の評価やコメントを掲載
大众点评 ダ―ジョンデンピン
- 最もダウンロード数が多い
社会交流系
≪ チャットアプリ ≫
微信(WeChat) ウェイシン
- 中国の大多数がユーザー
- 日本の電話番号でもアカウント登録可能
- 電子決済の機能〔Wechat Pay〕がある
- 無料で電話、ムービー電話ができる
≪ SNSアプリ ≫
基本的に中国ではtwitterやinstagramやfacebookなどのSNSの閲覧ができない
微博 ウェイボー
- 中国で最もユーザー数が多い
- 日本の電話番号でもアカウント登録可能
≪ 動画共有系SNSアプリ ≫
抖音 ドウイン
- 日本版では〔Tik Tok〕
- 日本の携帯番号でアカウント登録可能
- 中国若者の流行の震源地となることが多い
娯楽系
≪ ECアプリ ≫
ネットショッピングがアプリでも可能
リアルタイムの配送が細かく確認できる
淘宝―天猫 タオバオ
- 最もユーザーが多く、中国最大のECサイト
- CtoC、BtoB、BtoC のショッピングサイトがある
- 日本の電話番号でもアカウント登録可能
≪ 検索エンジンアプリ ≫
日本(外国)のサイトに制限をかけていることが多い
日本語翻訳はなし
百度 バイドゥ
- 中国で最大の検索サイト
≪ 動画アプリ ≫
一部を除いては無料で映画やドラマを見ることができる
基本的に中国でYou Tubeは見ることができない
爱奇艺
- 最もユーザーが多い
- 有料会員にはネット配信専用のドラマや動画を提供
- 独占配信あり
优酷 ヨーク
- いくつかの日本のドラマ、映画、バラエティ、アニメが視聴可能
- 国内のユーザーは減少気味
≪ 音楽アプリ ≫
無料で音楽を聴くことができる
最新の日本の曲も聞ける。(曲によっては聞けない曲もある)
基本的には中国でYou Tubeは見ることができない
QQ音乐 キュウキュウ音楽
- 歌詞、MVなどが充実
酷狗 クゴウ
- ユーザーが最も多い
- カラオケ機能が充実していて、カラオケSNSのサービスを展開
≪ 旅行情報アプリ ≫
国内海外のフライト、列車、長距離バスの予約や情報を掲載
ツアー、ホテル、入場チケットなどの予約ができる
去哪儿
- ユーザーが最も多い
- 常に特別料金のイベントが行われている
携程(C-trip)
- 日本語でも対応可能
- コールセンターも日本語で対応してくれる(チャットも可能)
金融系
≪ 電子決済アプリ ≫
支付宝(Alipay) ジーフーバオ
- 電子決済アプリ
- 銀行とのリンクが強い
- 資産運用なども管理
- 決済するたびに芝麻信用という信用コストがたまる
ニュース系(中国語上級者向け)
≪ ニュースアプリ ≫
今日头条
- 1日の記事の更新頻度が高い
- ユーザーにお勧めのニュースを紹介してくれる
36氪
- 日本語翻訳された日本人向けのアプリ〔36KrJapan〕も提供している
さいごに
以上中国アプリを紹介してきましたが、これだけ知っていれば初期段階としては問題ないでしょう。そして、間違いなく今より快適な中国生活が送ることができます。まだまだ便利で紹介したいアプリはありますが、今回は最低限知っておきたいアプリということで、6ジャンル、25個のアプリを紹介しました。
もちろん、アプリを使用して生活が快適になったかどうかは、体験した人の受け取り方次第です。しかし、あえて筆者として述べるなら、快適に感じることの一つとして移動時間・調べる時間・コミュニケーションの時間等の様々な手間が短縮されたことが挙げられます。
例えば、
【METORO大都会】
このアプリのおかげで交通カードが不要になりました。従来は交通カードを使用していて、残高が不足した際には、わざわざチャージ機まで行って操作をするため、時間がかかりました。ですが、このアプリは残高が不足していればその場でチャージすることができるので、移動や機械を使うという無駄な時間が短縮されました。
【支付宝】
このアプリのついては、現金を持ち歩く必要がなくなりました。勿論、他にも色々ありますが、やはり決済時に現金を使う必要がなくなったというのは、消費者目線で生活が快適になったと感じています。毎回財布を出して小銭や紙幣を取り出す時間は必要ありません。さらに、財布の中の小銭が多いと言ったことに頭を悩ます必要もありません。
中国系のアプリを利用するメリットについてですが、実は、生活が快適に過ごせること以外も挙げられます。それは、中国語の勉強になったり、中国人との会話のネタになったり、中国appを知ってることで中国通をアピールしたりです。。。
さらに、私が個人的感じるメリットは、常にアンテナを張って中国最新appに触れることで、流行の技術を知れたり、中国ビジネスの変化のスピードを感じ取ることができることです。そこから新しいアイディアが生まれるかもしれません。特に日本に無い新しいことができるアプリなどは体験するに越したことはありません。
最後に補足として、中国系のアプリを利用する場合注意点としては、中国の携帯電話番号と【微信(Wechat Pay)】や【支付宝(Alipay)】などの電子決済⦅←中国の銀行の口座を持っていればOK⦆が必要な場合があります。
*この記事は2018年9月に作成しました。現時点での情報をまとめた記事になります。